開発者が利用者の視点に立ち「使いやすい」ウェブサイトを構築するための技術(Ajax)を紹介します。Ajaxは、部分的にデータを送り情報が更新され、その間も利用者の操作を妨げず、幅広いウェブクライアントで利用可能な、安定した技術の組合せです。
あなたの会社のウェブサイトが「使いにくい」ウェブサイトかどうか確認してみてください。
次のページへ移動するためにリンクやボタンをクリックしますが、ページ全体を読込むので、しばらく待たされます。動画やFlashを使ったページは、ファイルダウンロードの進捗状況が表示され、より長く待たされます。次のページを早く見たいのに「イライラ」します。
利用者の使い勝手を向上するために、プラグインを導入して使いやすいページを目指す方法もあります。この場合には、そのプラグインをダウンロードする手間やプラグインのアップデートに煩わされます。また、ウィルスやセキュリティのツールがインストールされているマシンでは、プラグイン導入に対して警告メッセージが上がり、「ドッキリ」と非常に驚かされます。
会員登録やアンケートなどの入力画面で、多くの質問項目を入れてやっと送信ボタンを押します。次のページで「必須項目が入力されていません」「半角数字で入力してください」というメッセージが表示されます。再度入力ページに逆戻りさせられて、「ガッカリ」気分を味わいます。
この「イライラ」「ドッキリ」「ガッカリ」を解消するには、「素早く」「しっかり」「気の利く」ページを提供する必要があると考えます。商品の良し悪しや情報コンテンツの中身の前に、使い勝手の部分で利用者を失っているかもしれません。開発側の都合でなく、利用者の視点に立ち、「使いやすい」ウェブサイトを構築し、優しさを提供する必要があると考えます。
「使いやすい」ウェブサイトを構築するためのキーワードを整理すると、以下のようになります。
これらを提供する技術が、Ajaxなのです。


Ajaxの価値は開発者と利用者の両方にあります。
開発者からみた場合は、FlashやJava Appletのような特別なプラグインが必要ないため初期のロードの時間が必要ありません。また、JavaScriptがほとんどのブラウザでサポートされているので、より多くのブラウザで使用できます。特別な有償の開発環境も必要ないので、すぐに開発できます。
利用者から見た場合は、使用中に部分的にデータを送り情報が更新され、その間もユーザの操作を妨げられません。それにより、インタラクティブ性のあるユーザインタフェースが提供されて、ウェブアプリケーションをデスクトップアプリケーションのように扱うことができます。リッチな操作感を体感できます。
Ajaxとは、「Asynchronous JavaScript + XML 」の略で、JavaScriptとダイナミックHTMLを使って非同期にサーバと通信するアプリケーションです。技術そのものでなく技術の組合せを指しています。発音は「エージャックス」です。
JavaScriptを中心の技術として、XHTMLとCSS(Web 標準に基づくプレゼンテーション)、Document Object Model(ダイナミックな表示と相互作用)、XMLとXSLT(データの変換や操作)、XMLHttpRequest(データの非同期的な取得)が利用されています。XMLを利用せず、JavaScriptとXMLHttpRequestの組合せだけでも、Ajaxと呼ばれています。
Ajaxは、2005年2月18に発表された、Adaptive PathのJesse James Garrett氏による「Ajax: A New Approach to Web Applications」のコラムによって取り上げられ、命名されました。
Ajaxの利用例として有名なのは、Google Maps(地図のスムーズなズームイン、スクロール)、Google Suggest(キータイプに合わせて候補を表示)、A9(チェックボックスによる候補画面の表示)があります。

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