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nakagawa のブログ

現実空間と仮想空間をつなぐWii

最近、任天堂のWiiを使っています。何度か感動を覚えたのでメモしておきます。昨晩知った、「Wiiの間」は一番衝撃的でした。

1. Wiiスポーツ

みなさん御存じ、Wiiリモコンをラケットやバットに見立てて行うテニスや野球などがパックされたスポーツゲームです。ボクシングはかなりダイエット効果が期待できます。リモコンの加速度センサや傾きセンサなどのチューニングが秀逸で、体の動きに対して、ゲーム中のキャラクターを思い通りの動かせます。この「リモコン」は一つの発明だと思うほどです。

現実空間から仮想空間へインタラクティブな操作を可能にしているだけでなく、リモコンそのものにバイブレータやスピーカが付いており、フィードバックを得ることもできます。ポインタ機能(PCのマウス機能に相当)も担っており、ソフトウェアキーボードによる文字入力もでき、子供からお年寄りまで使いやすいインタフェースを実現しています。

http://www.nintendo.co.jp/wii/topics/interview/vol4/index.html#intro
Wii Sports

http://www.nintendo.co.jp/wii/topics/interview/vol2/index.html
Wiiリモコン

2. どうぶつの森

DS版から移植されたゲームソフトで、自分のキャラクターが村に住む動物のキャラクターと一緒に生活します。何か強い目的やゴール(お姫様を助けたり、ドラゴンを倒す)はなく、現実時間と同じ時間経過で、まったりと生活を楽しんだり、動物との交流を楽しみます。作り込みはかなり細かく四季折々の変化や朝昼夜などの時間変化、週末のイベントなど、まさに生活しているかのようです。

仮想空間での分身の成長や生活は、少し前にはやった「セカンドライフ」に通じるものがあり、仮想通貨「ベル」によって、釣った魚の売買や住宅ローンの返済も可能です。分身の性格や行動は、動物との友達づきあいや環境づくりへの貢献などで決まってきます。我が家の子供の「はじめてのおつかい」「はじめてのアルバイト」はどうぶつの森でした。子どもにとって(あるいは大人でも)、仮想空間と現実空間の境界線は、なくなりつつあります。

http://www.1101.com/nintendo/nikonikori/2009-04-10.html
どうぶつの森

3. インターネット接続

デフォルトのソフトで「インターネット接続」をすすめるビデオがあります。インターネット接続することにより、こんなことができる、こんな遊びができる、こんな生活になりますよということが非常に簡単にわかりやすく解説されています。家庭に無線LAN(Wi-Fi)が用意されていれば、ボタン一つでつなぐことができます。また、それでも難しい人は知人に設定してもらうことが可能で、その人は500円相当のポイントを任天堂から受け取ることができるキャンペーンも行われています。

「ラストワンマイル」と言われ、ADSLや光ファイバが普及するまで、いかに家庭までインターネットを接続するか普及させるか、電話会社、CATV、電力会社が競った時代がありました。また、デジタル家電をインターネット家電にということで、テレビ、オーディオ、電気ポット、冷蔵庫などが接続されました。24時間電源が供給されすでに紙ベースでの情報共有が行われているので、液晶画面付きネット対応した「情報倉庫付き冷蔵庫」がプロトタイプとしてつくられました。

この流れの最終形としてWiiを位置づけることができます。ネット対応ゲームとしてのアプローチですが、待機電力を小さくし、WiiConnect24というネットワークサービスも合わせて提供しています。ネットワークと家電がつながり、情報やサービスが提供される中で、利用者にとって何ができるか、何がうれしいかを明確に示せていると思います。

http://www.nintendo.co.jp/wii/campaign/index.html
手助けポイントキャンペーン

3. チャンネル

インターネットに接続すると「チャンネル」と呼ばれるアプリケーションをダウンロードすることができるようになります。ニュース、天気予報から運勢占い、通販もできるようになります。通販の「Wiiショッピングチャンネル」は旧機種のゲームを安く(500円~1,000円)でダウンロードしたり、最新のWiiゲームをダウンロードできます。「みんなのニンテンドーチャンネル」は、有名タレントなどを使って新しいゲームやサービスを説明してくれ、評価版をダウンロードすることもできます。

仮想空間にあるゲームや情報(広告)をいかに利用者に届けるかという発想と、「ゲームで遊んで、インターネットにつないで、テレビのチャンネルを選んで」という一連の流れに感心しました。利用者からみれば、少しずつ経験を積むことにより、次のステップへの抵抗が少なくスムーズに移行できます。知らず知らずのうちに任天堂専用の流通システム、広告システムが我が家のリビングに置かれています。イノベーションのジレンマを突き抜けずに、利用者に「欲しい」と思わせるサービスをじわじわと普及させていく感じがとても参考になります。

チャンネル経由でのアクセスは任天堂に囲い込まれており、AppleのiTunesやApp Storeのような戦略が見えてきます。iPhoneの画面デザインは複数のアプリケーションのアイコンから構成されていますが、Wiiのチャンネルも同様のデザインなのは偶然の一致とは思えません。今後もさまざまな機能やサービスが今後も追加されていくでしょう。

http://www.nintendo.co.jp/wii/topics/interview/vol3/index.html
Wiiチャンネル

4. ブラウザと共通機能

通販の「Wiiショッピングチャンネル」を通じてインターネット用ブラウザ(Opera)を購入する(500円)ことができます。一般的なホームページを参照することもできますし、GoogleやYahoo!の検索エンジンにアクセスすることも可能です。YouTubeで動画を再生すると、「我が家のテレビはどうなっちゃうのだろう」という不思議な気分にさせられます。地デジよりもインパクトが大きいように感じます。

「似顔絵チャンネル」で作成された利用者の分身は、好みの似顔絵にカスタマイズすることができ、作り上げた分身は他のチャンネルやゲームなどで利用できます。Wiiスポーツでボクシングするキャラクターになったり、どうぶつの森の主人公の顔になったりします。「写真チャンネル」はゲーム中のスクリーンショットを保存したり、デジカメで撮影した写真を保存・再生することができます。仮想空間のどうぶつの森での出来事と現実空間の出来事がシームレスにスライドショーとして再生できます。

「ユビキタス時代の社会プラットフォーム」というテーマを研究開発してきた目からみると、まさに、それが具現化されていると感じています。携帯電話をインターネット対応したiモード、ゲーム機をインターネット対応・プラットフォーム対応したWiiに学ぶべきことが多いように感じます。

5. Wiiの間

動画配信サービス「Wiiの間」が5/1から無料で利用できます。どうぶつの森と同様に現実時間と並行して時が流れ、家族の茶の間をモチーフにしたサービスです。「似顔絵チャンネル」で作成した分身に性別や年齢を登録しておき、視聴した動画の評価したりすることができます。いままで視聴率として評価していたものを、より詳しく評価する仕組みを提供しています。また、DSiと連動することで動画を持ちだすことも可能です。企業からの広告を視聴する「会社の間」も併設され、サンプル品受け取る機能やクーポン券をDSiで持ち歩く機能も提供されます。

大手広告代理店の電通と共同で、任天堂が広告モデルによる動画配信をサービスインしようとしていることを、Wiiの「みんなのニンテンドーチャンネル」を通じて知った時に、愕然としました。新たな映像配信網、広告配信網としての機能だけでなく視聴率をフィードバックできるマーケティング調査のツールとしても力強さを感じます。「イクスピアリ・ニンテンドーDSガイド」もそうですが、強みを持つ企業同士のコラボレーションの相乗効果です。 

さて、我々の強みはなんだろう? Wiiやそのゲームを作った人は何を考えているのだろう? 「枯れた技術の水平思考」と言われている中に先端的なことがあるように思えます。

http://wii.com/jp/articles/wiinoma/
Wiiの間

http://www.nintendo.co.jp/corporate/release/2009/090413.html
イクスピアリ・ニンテンドーDSガイド

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E6%9C%AC%E8%8C%82
宮本 茂

 

nakagawa (2009-04-24 14:18) | コメント(0)| トラックバック(0)

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5秒で自己紹介するのがお約束なので、「私は、ユビキタスコンピューティングを研究しています。坂村先生が提唱されている組込み技術やucode技術に興味があります」 # やっとたどり着きました。個人のブログのタブから、一覧を選び、その中からウェブページを選ぶとプロフィールを変更できます。

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