2008年5月アーカイブ
tyzohのみなさま、たいへんお久しぶりです。
2年前に日本ユニシスを退職し、現在はITコンサルティング会社であるOmnifoxの代表を務めております。
ほとんどの方々にご無沙汰しておりましたので、最近の活動についてのご報告を兼ねて、久しぶりにblogを書きます。取り組んでいるテーマは、基本的に昔と変わらず環境とITです。
バイクシェアリングcoolbike
先月4月から、このテーマで新しい試みを開始しました。環境を意識した街づくりを推進するために都市の末端交通に自転車を積極的に取り入れようという試みです。私たちは、この環境活動をcoolbikeと名づけることにしました。これは、交通システムの最適化を行うことを目的としています。交通システム自体を根本的に変えることは簡単ではありませんが、みんなが交通システムを利用するときに、目的地と用途にあった適切な交通機関を選択することにより環境負荷を軽減することは可能だと考えています。特に末端交通機関で、車やバスの代わりに自転車を利用することによって、効果が期待できると思っています。もちろん、あらゆる状況下で自転車が万能とは考えていません。荷物が多いとき、疲れているとき、天候が悪いときは、車に乗るほうが賢明だと思います。しかし、近距離の場合、ご存知の通り自転車は非常に早く簡単に移動できる乗り物です。高価なガソリンを消費するわけでもありませんし、健康にもよいわけです。
交通システムの最適化
交通システムを最適化するためには、距離によって大まかに以下のように交通システムを使い分けるのはどうでしょうか。特に5km以内の近場に車でいくことや、300km以上遠くに車でいくことを考え直す必要があると思います。目的地への距離に適した乗り物を選択する必要があります。
交通システムの最適化を推進していくためには、3つの方法があると考えています。
a) 乗り換え
b) カプセル化
c) シェアリング
a)乗り換えは、成田空港の真下に鉄道の成田空港駅を作る必要があるように異なった交通システムの乗り換え地点を一致させ、無駄なく移動できるようにすることです。これは当然ですね。
b)カプセル化は、ある交通システムが他のシステムを利用して移動することです。例えば、カーフェリーは車を船で移動させることができます。自家用車で仙台に行き、フェリーで苫小牧に渡り、北海道を車で旅行したりできるのはとても便利です。
c)シェアリングは、ある乗り物を不特定多数の人が共有する方法です。最近はマンションのカーシェアリングも増えてきています。特に東京では、地価が高いので、シェアリングは有効な方法だと思います。
こういったことを実現するために、末端交通網に適した乗り物で、シェアリングを行えるものは何かを検討しました。オートバイ、自転車、スケートボード、セグウェイ、i-REAL、PIXY等々。どれも夢があって面白い乗り物だと思いますが、検討の結果、現時点で最も現実的な解である自転車を選択しました。経済性もさることながら、道路交通法からマナーに至るまで、長い歴史をもつ自転車に勝るものはないとの結論でした。
しかしながら、自転車でさえも、a),b),c)のどれもうまく行っていないように思えます。乗り換えでは、駐輪場が少ないため、駅前の放置自転車が問題となっています。
近年、駐輪場の整備が進み、放置自転車は多少減ってはきましたが、自治体としては依然として大きな問題です。カプセル化は、自転車では「輪行」と呼ばれており、主に鉄道で自転車を運ぶことです。ヨーロッパでは一般的ですが、東京ではあまり見ることはないと思います。輪行が比較的楽にできるのは、折りたたみ自転車です。
シェアリングに関しては、日本では大規模な事例は見当たりません。主にヨーロッパで盛んなシステムです。特にパリのvelibは有名です。シェアリングが実現されると、都市の交通の利便性が高まります。また、飛躍的に都市の景観がよくなるとも言われています。
coolbikeの実現に向けて
冒頭に、coolbikeの本質は、環境活動のひとつと申し上げましたが、狭義では、小規模のバイクシェアリングシステム、つまり観光型レンタサイクルサービスでもあります。まず、proof of conceptから入りたいので、非常にシンプルではありますが、レンタサイクルショップcoolbikeとして実装したわけです。もし、ご興味のある方はぜひcoolbikeのレンタルをお願いします。(営業です。)
coolbikeは現時点では単なるレンタサイクルショップですが、上で説明したバイクシェアリングを意識してデザインしています。レンタルする自転車は、折りたたみ式の小径車を用意しています。自転車は折りたたむことでバッグに収納し輪行が可能です。これによってカプセル化が可能です。
乗り換えは、東京では非常に難しい問題です。駅の近くは特に土地が高く、マルチステーションとなる拠点を駅の近くに作るのはコスト的に難しいからです。この欠点をカバーするために、デリバリー方式をとることにしました。デリバリーも手間がかかるので、23区内でも一部地域に限定していますが、駅前にショップを構えることに比べればかなりコストを抑えることができます。このようにして、当初のデザインを実装しているわけです。
coolbikeサービスは、ユビキタスの基本である、個体識別から始めています。とはいっても、まだまだ個体識別が絶対に必要なほどの量を扱っているわけではありませんが、マルチステーション化とそれに伴う台数の増加があっても管理コストを低く抑える仕組みを作り上げていきたいと思います。今後は、9月を目標にマルチステーション化を進め、さらに環境を整備していく予定です。
本件にご興味ある方、ご協力いただける方は、ぜひご連絡をお願いします。弊社はまだ小さなベンチャー企業です。他の企業との協力して推し進めていく必要があります。特にIT関連の方のご協力もほしいですね。ネットワーク、セキュリティ、RFID、GPSなどなど。ビジネス的なスキームももっと作っていくつもりです。
Omnifox
代表取締役社長 CEO
江平裕昭
ehira (2008-05-17 12:43) | コメント(4)| トラックバック(1)
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